田中 加恵
■受賞者感想
この度は前田賞という大変名誉な賞を頂き、心より御礼申し上げます。
お知らせを頂いた時は何かの間違いではないかと数日間動揺しておりました。
私は賞状技法士講座に通い始めてまだそれ程経験も無く、自分で一から賞状を創る事も初めてでした。未熟な自分がこの賞を頂いて良いものなのか、未だに実感が湧かないのが正直なところです。
出品するきっかけとなったのは2019年の前田展でした。
数々の美しい作品に目を奪われ、次は自分もここに出せる様になりたいと思った記憶があります。残念ながら昨年はコロナで中止となってしまった為、二年越しにやって来たこの機会をとても嬉しく思い準備に取りかかりました。
題材は、コロナ禍でなかなか行くことが
出来ない沖縄の宮古島に想いを馳せて創作したものです。
しかし取り掛かってみたものの、授業とは違いお手本が無い中書き上げた第一号は、主文の字が大き過ぎ文字数が多過ぎの、今見返すと笑ってしまう様な拙いものでした。
そこから講師の嶋田先生にアドバイスを頂き、作品として見やすい賞状にする為主文を削り、レイアウト数値を調整し、字形に関しても非常に細かく何度も何度も添削をして頂きました。
その中で、今まで自分自身が書けると思っていた字が実は全く書けていなかった事に気付き、全てが振り出しに戻った様な感覚を覚えました。
書けば書くほど字の形が分からなくなり、納得がいかないまま気が付けばあっという間に締め切り間近。もう自分には出せないかなと思ったりしましたが、これだけご丁寧に指導して下さる先生の為にも最後まで頑張ろうとなんとか提出に漕ぎ着けた一枚です。
この賞を頂けたのは、間違いなく講師の先生方のご指導力の賜物だと思っております。
最後になりましたが、ここまで温かくご指導下さいました嶋田トシ子先生、前任の曽根富夫先生、そしていつも快適な環境を創って下さっている事務局の皆様に心より厚く御礼申し上げます。
この度は本当にありがとうございました。